若林忠宏・民族音楽演奏会【新企画】

temps sans barrie`re (トン・ソン・バリエール ) 
賑やかに楽しく、そして自然に民族音楽演奏を聴く時間

  この企画の内容
  トン・ソン・バリエール
 
この聞き慣れない名前の民族音楽演奏会の企画は、2005年5月5日の「こどもの日」の発案以降、民族音楽センター 主催の演奏会、ならびに若林忠宏が主演する民族音楽演奏会に努めてより多く取り入れる 予定の「無礼講民族音楽演奏会」です。
 この演奏会では「しーーん」と聴く事はむしろ「厳禁」です。その理想とする感じは、客席から「良いゾ!」「もっとやれ!」「玉屋!」のような掛け声や、赤ちゃんの泣き声が響き渡る様な中での民族音楽演奏会なのです。
 この演奏会は、特別に独立して開催する事を良しとしていません。現行の演奏会の前に、初めは短い時間であっても付属させて行いたいと思っています。言わば「本公演」のプレヴューの様な形です。その意味では「無礼講TIME」の感じと思って頂けたらより分り易いかもしれません。
 ところが2005年現在、民族音楽センター主催の演奏会はさほど多く有りませんので、若林の演奏会を企画しようと思って下さる、イベント・プランナーの方々、自治体、教育関係の方々にご一考頂いて、是非取り入れて頂きたいという企画です。

  演奏者側からのアイディア
   「トン・ソン・バリエール」は、フランス語ですが、英語で言うなら「バリア・フリー・タイム」です。「なら分り易い英語にすれば?」というご意見、「気取っちゃ浸透しないよ」というご意見もあるかもしれませんが、この企画がスタートした時、たまたま若林忠宏の目の前に英語よりフランス語が得意の青年が居まして、色々タイトルを一緒に考えてくれた中で、「トン・ソン・バリエール」という言葉の可愛らしさとリズム感が凄く気に入ってしまったのです。
 若林忠宏は、1999年から数年間、バリア・フリー・コンサートを企画されている団体のお手伝いをさせて頂きました。また、自治体の福祉協議会、福祉団体主催の演奏会も幾つかお手伝いさせて頂きました。それはこれからも是非やらせて頂きたいのですが、若林ならではの、演奏者側からの提言をさせて頂くならば「もともとシーーンと聴く民族音楽は世界に少ないんですよ」という事なんです。もし日本での民族音楽演奏会が現地のように賑やかで、無礼講で、楽しく、自然に声が出てしまう感じのものであったら、それはそのままバリア・フリー・コンサートと同じ事になるのではないでしょうか。勿論、世界の民族音楽の中では、儀礼的なものや芸術性、格式を重んじる音楽もありますが、若林忠宏の場合、それでさえもあまり堅苦しくやろうとはしていません。
  何故プレヴューにするのか?
   では、何故「トン・ソン・バリエール」の時間を「本公演」の前にプレヴューにするのか? それは「どんどんノッて下さい!、そして演奏者をノセて下さい!」が流儀の若林の民族音楽演奏会であるとは言っても、現状では、お客さんの多くは真面目過ぎて「しーーーん」と聞いてしまうからで、そうでないと音楽を味わえない。回りがウルサいと気が散る、という今迄の常識から抜け出せない不自由なお客さんがまだまだ多いという事がひとつあります。また逆に独立した「バリア・フリー・コンサート」にはそういうお客さんは行きたがらなかったりしますから、結果として意に反して「バリアー」があるかの状態になってしまうのです。
 さらに若林の共演者の多くも、お客さんが賑やかな中で音楽を演奏することに不慣れな人も多いのが現状です。その結果、現行のスタイルの演奏会とバリア・フリー・コンサートとでは演奏内容、ノリが変わってしまう場合が少なくないのです。それでは現行の演奏会とバリア・フリー・コンサートでは内容が異なることになってしまいます。
 「トン・ソン・バリエール」の時間を「本公演」の前にプレヴューに置く事によって、「トン・ソン・バリエール」のお客さんは「本公演」と同系の音楽を聞いたと思って頂けて、「本公演」のお客さんは「プレヴュー」で同系の音楽が演奏されたことを知る内に次第に垣根が取り払われて来る様な気がするのです。また、若林以外の演奏者も、双方で演奏することで、演奏の結果に違いが生じたとしたらそれが何故であるかを考える機会も与えられ、次第にその違いが無くなって行く事で、より自然な演奏スタイルが見えて来るかもしれないと期待するのです。