雑木林 (昆虫飼育のページ)2008年
 
日本産淡水魚飼育

 


 昆虫飼育は、東京で生まれ育った私にとって、何時の日かあの昆虫達が戻って来れる自然環境を模索するというライフワークの目的があります。そして、2000年〜2004年の「飼育再開」の際にはかなり学び、産卵、孵化、羽化の実績も積みました。

 しかし「日本産淡水魚」の飼育は、趣味の域をなかなか出られません。なにしろ「産卵」「孵化」がとても大変だからです。

  それでも、何らかの機会を得て「日本産淡水魚」の魅力を伝える事が出来れば、人々の関心、理解が深まれば、自然保護やブラックバスなどの流行の外来種の問題などの啓蒙にも繋がるかもしれないと思っています。

 もちろん、「生態研究」や「累代飼育」は今後も頑張ってチャレンジして行くつもりです。

   
 

 日本産淡水魚 

 条鰭綱 Actinopterygii / 原棘鰭上目 Protacanthopterygii

 サケ目 Salmoniformes


  サケ科 Salmonidae
 

 コイ目 Cypriniformes

  コイ科 Cyprinidae  /  フナ属 Carassius

   タナゴ亜科 Acheilognathinae

   モロコ(バルブス)亜科 Barbinae

   カマツカ亜科 Gobioninae

   ヒガイ亜科 Sarcocheilichthyinae

   ウグイ亜科 Leuciscinae
  
   ラスボラ亜科 Rasborinae  (オイカワ)
   
  



サケ目 Salmoniformes

 サケ科 Salmonidae
 サケ亜科 Salmoninae イワナ属 Salvelinus

   イワナ(岩魚) Salvelinus leucomaenis
 

 2000年〜2004年の「飼育再開」では、家の中で最も涼しい北向きの玄関に、さらにエアコンを取り付け120cmの「渓流魚用水槽」を準備して頑張りました。それでもマス類はどうにか延命出来ましたが、イワナ類は厳しかったでした。



   オショロコマ Salvelinus Malma malma
 

 2000年〜2004年の「渓流魚用水槽」で、ほんの一時でしたが、元気に泳いでいたイワナ属がこのオショロコマでした。意外に小さく可愛らしい顔つきでしたが、結構獰猛な肉食魚だそうです。



 サケ科 Salmonidae サケ亜科 Salmoninae サケ属 Oncorhynchus

   ニジマス(虹鱒) Salmo (Oncorhynchus) mykiss
 

 子どもの頃から馴染み深い渓流魚の代表ですから、2000年〜2004年の「渓流魚用水槽」でも、最も飼いたい魚でした。が、遂に叶いませんでした。 にも拘らず「飼おう!」と願ったその日から「食べれなく」なったままです。


   ブラウントラウト Salmo (Salmo) trutta
 

 2000年〜2004年の「渓流魚用水槽」でほんの一時でしたが雄大に泳いでいたマスの仲間。ヨーロッパ北部原産らしく、西洋クラッシック音楽の名曲「マス(シューベルト)」のモデルとも言われます。淡水魚専門問屋さんにやっと入荷しても鰭や口、尾が怪我している個体が多く切なかったです。


   ヤマメ(山女) Salmo (Oncorhynchus) masou masou
 

 2000年〜2004年の「渓流魚用水槽」でほんの一時でしたが、美しい模様を見せて泳いでいた、憧れの渓流魚です。学名的にはこちらの方が「マス」の代表の様な名前です。水温15度になるともう元気がなくなるので、如何にエアコンを強くさせても。厳しかったです。真夏の30度の中、玄関だけ15度に下げると、まるで食品会社の冷蔵室の様でした。


   その他、
 

 元々、1980年からお肉を食べません。二三年、禁酒禁煙魚卵も食べない「完全菜食」でしたが、それでは日本では生きて行けないと、魚は食べる様になりました。しかし2000年〜2004年の「飼育再開」で淡水魚は食べられなくなりました。でも、「生物学的」には矛盾ですが「サケ」は食べないと厳しかった。「半分海水魚だし」と幼稚な言い訳をしていました。なので、「サケ」の飼育は考えませんでした。
 渓流魚と言えば「アユ」がダントツに有名ですが、 幼魚の時はまだしも、成魚になってからは「川底の石に付くコケ」を食べるというので飼育は厳しいと思いました。養殖家の方々が特殊餌を開発していると聞いた頃には、温度管理と水質保全の問題に挫折していました。





コイ目 Cypriniformes

イ科 Cyprinidae コイ亜科 Cyprininae コイ属 Cyprinus

   コイ(鯉) Cyprinus carpio
 

 東京でも、しばしば「この川にも鯉が戻って来ました!」と如何にも自然が取り戻された様に言う人々がいますが、淡水魚を知っている人にとって、鯉はどれほど丈夫で、どれほどどん欲で、時に獰猛か。 「鯉も住めぬ」状態よりはましでしょうけれど、「自然が」というにはほど遠いと思います。また、本来その川に居なかったかもいしれない鯉によって、昔は居た種類が二度と戻って来ない事も考えられます。 
 とは言いながら、子どもの頃縁日の金魚すくいの類いに何故か「金色の鯉」の幼魚が穫れまして、二三年生きていた事があり、2000年〜2004年の「飼育再開」の際にも、2004年の留守中の熱波迄三四年生きてとても大きくなった鯉が居ましたので、個人的にはとても親しみのある淡水魚です。






コイ科 Cyprinidae コイ亜科 Cyprininae  フナ属 Carassius

   ギンフナ(銀鮒) Carassius gibelio langsdorfi
 

 2000年〜2004年の「飼育再開」では、名前を付けたい程良く育ち長生きしていた銀鮒が居ました。若干神経質な個体でしたが、懐かしく思い出されます。



   キンブナ(金鮒) Carassius carassius
 

 銀鮒とならんで2000年〜2004年の「飼育再開」で大変良く育ち長生きしていた金鮒が居ました。これも名前を付けたい程可愛らしく、とても優しい個体で、体は大きいのに他の魚に譲る遠慮屋でした。気が小さいのかと思えばそうではなく、その金鮒が居る水槽では様々な他の魚達も何故か安心して暮らしている、そんな不思議な個体でした。



   ゲンゴロウブナ(ヘラブナ) Carassius cuvieri
 

 釣りの名ターゲットでもありますが、剽軽な顔付きの可愛い淡水魚です。 個体によって神経質なものと、のんびり屋さんがあって、後者は長閑に暮らしてくれていて和みました。






コイ科 Cyprinidae  タナゴ亜科 Acheilognathinae バラタナゴ属 Rhodeus

   タイリクバラタナゴ Rhodeus ocellatus ocellatus
 

 本来は、その名の通り中国大陸からの帰化種で「日本バラタナゴ」を駆逐した淡水魚ですが、私が子どもの頃から都下・武蔵野にはタナゴはこの種しか居なかったと思います。子どもの頃、近所の池で延棹でつりをして大概は「クチボソ(モツゴ)」でしたが、たった一回、このタナゴをつり上げた想いでがあります。一般の淡水魚ファンの方でも、カラス貝に見事に産卵させる方が居ますが、私は成功していません。貝の延命自体が難しく、弱った貝は、魚の卵という異物を数ヶ月も抱えてくれませんでした。


   ゼニタナゴ Acheilognathus typus
 

 天然の採集経験はありません。ショップで購入するのみでしたが、泳ぎが美しく、性格もおっとりしつつ機敏で、見応えのある淡水魚です。何時の日か「累代飼育」を成功させたいものです。



コイ科 Cyprinidae  タナゴ亜科 Acheilognathinae タナゴ属 Acheilognathus


   シロヒレタビラ Acheilognathus tabira tabira
 

 ショップで購入するのみでしたが、「池の女王」の様な品格の華麗な淡水魚でした。大きく育った個体は意外に気が強く、他の淡水魚にはストレスを与えるかもしれません。



コイ科 Cyprinidae  タナゴ亜科 Acheilognathinae アブラボテ属 Tanakia


   ヤリタナゴ Tanakia lanceolata
 

 ゼニタナゴ同様、模様や色はとりわけ変哲もないですが、美しい淡水魚です。タナゴ属にしては体高が低いですが、その分泳ぎが上手く、見応えが在ります。





コイ科 Cyprinidae  モロコ(バルブス)亜科 Barbinae  タモロコ属 Gnathopogon


   タモロコ(田諸子) Gnathopogon elongatus elongatus
 

 これも、子どもの頃の採集経験は無い淡水魚ですが、のんびりとした性格が楽しい淡水魚です。条件が整わないと比較的弱いかもしれません。条件が揃うと大変良く育ち大きくなりました。

 



コイ科 Cyprinidae  カマツカ亜科 Gobioninae カマツカ属 Pseudogobio

   カマツカ(鎌柄) Paeudogobio (pseudogobio) esocinus esocinus
 

 主に川底の沈降性の餌を漁る淡水魚ですが、その姿はなかなかの渋さがあります。福岡に越して来てから下見に行った渓流で、堤防の上からでしたが30cm前後の大きなカマツカを見ました。ショップで購入したのは10cm強でしたが、それでもなかなかの貫禄でした。


   ツチフキ(土吹) Pseudogobio (Abbottina) livularis
 

 カマツカに似ていますが、カマツカの顔が少し長くて鰐の様なのに対して、ツチフキは少し丸くて可愛らしい顔をしています。残念ながら一年魚なので、産卵させられないと「鑑賞」で終わってしまいます。


コイ科 Cyprinidae  カマツカ亜科 Gobioninae ニゴイ属 Hemibarbus

   ニゴイ(似鯉) Hemibarbus labo barbus
 

 「鯉に似ている」というのは姿なのか、味なのか? 私は全く似ていないと思います。三頭体?四頭体?と思う程に顔が大きく、更に目が巨大で、剽軽な顔をしています。亜種の「ズナガニゴイ(頭長似鯉)」ですと更にデフォルメされます。 が、自転車で15分のショップで購入しても帰宅すると弱っていたりする程のデリケートな淡水魚。上手く適応してくれればのんびり長生きで、自然下では比較的汚れた川や気水域でも元気に生きるそうです。最大で50cmにもなるそうですが、ショップ購入の個体も15cmはありました。



コイ科 Cyprinidae  ヒガイ亜科 Sarcocheilichthyinae ムギツク属 Pungtungia

   ムギツク(麦突) Pungtungia herzi
 

 黒い帯が真一文字に横に走り、それを境に上下対象の様な愉快な姿の淡水魚です。その尖った口で砂利の隙間の餌も食べます。ユニークな形で水槽を楽しくさせてくれます。



コイ科 Cyprinidae  ヒガイ亜科 Sarcocheilichthyinae モツゴ属 Pseudorasbora


   モツゴ(持子/クチボソ) Pseudorasbora parva
 

 子どもの頃の一番の馴染みの淡水魚です。実際は鮒やタナゴ狙いの延べ棹釣りの「雑魚」だったのですが、2000年〜2004年の「飼育再開」では懐かしさで随分購入しました。関東では「クチボソ」と呼ばれますが、メダカの様に高めに小さな口が付いている事で、一見似ているタモロコなどと区別出来ます。どうにか「累代飼育」に成功したいものです。

 



コイ科 Cyprinidae  ウグイ亜科 Leuciscinae ウグイ属 Tribolodon

   ウグイ(ハヤ) Leuciscus (Tribolodon) hakonensis
 

 自然での採集経験はありませんが、最も好きな淡水魚の一つです。何よりもその姿の美しさと泳ぎの上手さ美しさです。模様も色も普通の如何にも淡水魚と言ったスタイルですが、泳ぐ為に無駄なものは無いかの様な徹底した美しさだと思います。関東では「ハヤ」と呼びます。2000年〜2004年の「飼育再開」では幼魚から20cmに迫り深紅の婚姻色を出す所迄育て上げました。


コイ科 Cyprinidae  ウグイ亜科  アブラハヤ属 Phoxinus

   アブラハヤ Phoxinus lagowski steindachneri
 

 この「アブラハヤ」と近隣種の「タカハヤ」は民間ではかなり混同されている様ですが、実際私も随分こんがらかったものです。「タカハヤ」の「高」は、尾びれの付け根や顔が若干「体高」がある事からの様ですが、「アブラハヤ」が「油っぽい」と言うなら「タカハヤ」の方が「ぬめっと」した感じで「アブラっぽい」気がします。「アブラハヤ」は幼魚の頃には輪郭の曖昧な横線があり、成魚になるとちょっと上向きに斜めに泳ぐ習性が在る様です。ショップで購入した際、その「斜め泳ぎ」が「弱ってる?」と心配したものです。淡水魚の本にも書いてありますが、全国的にこの二種を混同している事が多く、九州に来ましたら、両方を「アブラメ」と呼んでいる感じがしました。東京のショップで購入した際は、水質や温度やストレスに弱く、なかなかコツが分かりませんでしたが、福岡に越してからは、南の油山、北西の今宿、熊本で幼魚を沢山穫りました。 最も幼魚ですから「タカハヤ」も居るかもしれず、まだそれぞれ産地別に飼育中です。


   タカハヤ Phoxinus oxycephalus
 

 「タカハヤ」は私の感覚では「アブラハヤ」より見た感じ「油っぽい」気がします。最もこの名付け親は「釣り師」の方々で、実際吊って手で触った感じからの命名でしょうから、「触ると弱る」と思っている私には分かり切れません。「タカハヤ」は「アブラハヤ」より若干丈夫で泳ぎも上手い印象があります。





コイ科 Cyprinidae ラスボラ亜科 Rasborinae (ダニオ亜科 Danioninae)オイカワ属 Zacco

   オイカワ(追河) Zacco platypus
 

 関東では「ヤマベ」と呼ばれる、子どもの頃から最も憧れの淡水魚です。今にして思えば何処かの家で飼い切れなくなったか弱った為にあわてて放流したのでしょう。居る筈もない善福寺池の水面近くに見事な「婚姻色」に染まった雄を見た事があります。 友達が掬い上げましたが、あまりに元気が無く直ぐにまた放流しました。その後2000年〜2004年の「飼育再開」迄は出逢いもなく、2004年には産卵行動迄目撃しましたが、産卵に至りませんでした。どうにか「累代飼育」に成功したいものです。九州に来てからも一匹雌を採集しましたが、帰路の車中で逝ってしまいました。涼しくなったら装備を整えて再チャレンジしたいです。 九州では「婚姻色」の鮮やかさから「アカタバエ」と呼ぶようです。


   カワムツ Zacco temminckii
 

 子どもの頃には到底お目にかかった事は無く、2000年〜2004年の「飼育再開」でもショップでやっと購入した淡水魚です。それでも二年近く育てて20cmを超えて立派な婚姻色が出ました。
 九州では民族音楽のお弟子さんとそのお姉さん近所の川で良く穫るというのでワクワクです。



   8月13日(水) 大野城・牛頸川で、カワムツ/オイカワを採集
 

 福岡の油山で運命的に知り合った、自然と昆虫と淡水魚の仲間、園田君と、民族音楽のお弟子さん、そのお姉さんと、お弟子さんの家の近所、大野城市の川で、なんとカワムツ、オイカワ大量でした。カワムツは初年の幼魚の他に一年魚、二年魚も含め20匹ほど、同じ網にオイカワも四五匹居ました。お姉さんはオヤニラミやドンコなどの肉食魚を得て大喜び。若林はせいぜい「雑食淡水魚」止まりなので敬遠しました。
 こうなって来ると、甲虫、直翅目と同じ「贅沢な悩み」です。
東京ではカブトムシ、コクワガタ、クサキリはまあまあ、ノコギリクワガタやキリギリスに歓喜し、ヒラタクワガタ、マツムシ、クツワムシは夢のまた先きの夢。ミヤマクワガタ、カヤキリなど夢も抱けない遠い存在でした。それが、九州に来てからと言うもの、ノコギリクワガタ、キリギリスは当たり前の感覚になり、ヒラタクワガタ、マツムシさえもが普通に得られ、ミヤマクワガタ、カヤキリが「生まれて初めてこんなに沢山得られる」と、なると。 最終目標の「アオカナブン」「クロカナブン」、そして「クルマバッタ」と、昭和30年代の武蔵野には居た昆虫が懐かしくてならなくなり、同じ様に、淡水魚も「フナ」「モツゴ」「タナゴ」が懐かしくてならなくなってしまいます。贅沢です。


   
 



   
 



   
 



   
 



   
 



   
 



   
 



 

 

   
 

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