ネット・ミニ論文その1「民族楽器と昆虫の素敵な関係」

 

 写真の楽器と昆虫は、楽器がラオスとタイ東北地方、すなわちメコン河両岸に広まる笙のルーツ楽器「ケーン」です。カブトムシの雌は、その地域にも住む五本角カブト、クワガタムシは本当はこの地域ではなくマレー半島に住むフェモラリス艶クワガタですが、両者ともにケーンの素材に非常に良く似た色合いを持っています。
 民族楽器は、その地域に普通にある自然素材で作られる事が主であり、昆虫はその地域に普通にある自然に擬態することが主なので一瞬驚嘆ですが、両者は当然似る結果になるのです。
 五本ツノカブトはタイ中北部の竹の多い森に住むカブトムシでその淡い黄土色の背中はケーンの枯れた葦の色に極似します。胸の黒色はケーンの吹き口に葦を固定する蜜蝋の黒色と同じです。フェモラリスは地域が異なるので、偶然かもしれませんが、その背中の中央にうっすらと見える深紅の色は、ケーンの吹き口の紫檀系の赤とそっくりです。

 
 この写真のカナブンは、中西部アフリカの白ヘリ角カナブンです。下の絵画は有名な東アフリカ、タンザニアのティンガティンガ絵画です。すなわち東西の隔たりがあるのですが、白ヘリカナブンのまるで修正液の様な白ペンで人間がフリーハンドで描いた様なアバウトな線は一体どのような目的、擬態で得られたものなのでしょうか? 僕はこれをアフリカ的絵画センスと思わざるを得ません。
(注) 一般に昆虫の和名は全て片仮名で記しますが、ここでは意味が通じ易いように一部漢字を混ぜています。
2004年8月1日 つづく
 
 後々改めて確認したら、なんと白ヘリカナブンは中西部じゃなくってモロにタンザニア産でした。僕の思い込みだったんです。尚の事似ていて当然と言う事ですが、逆そんな単純なことなのか?とも思ってしまいます。ティンガティンガ絵画の白い線で縁取るセンスとその名も白ヘリに通じるセンスにはこれからも着目して行きたいと思います。2004年8月18日


 

  吉祥寺の雑木林の住民達
  2004年7月雑木林管理人の勝手な思惑
  「民族音楽と昆虫の寂しい関係」